クルマづくりサポート

クルマづくりサポート#8【スタイリングデザイン】

カーデザイナーという肩書きを持つ方はたくさんおられます。

自動車メーカーのデザイン部門で働いている方、企業のデザイン部門に属する方、フリーランス、デザイン会社の代表など。過去に自動車のデザインをしていた方は、カーデザイナーの肩書きを持っておられると思います。

一方で、カーデザイナーの方々が自動車のデザインを一台まるまる担当する機会は非常に少ないです。なぜなら、殆どの量産車は大手OEMが開発しており、OEMのデザイナーかOEMと取引のある超有名なデザイン会社やカロッツェリアがデザインするのが既定路線です。フリーランスやデザイン会社の方にカーデザインを委託するケースは、OEM以外のコンセプトカーを除けば非常に稀です。

クルマづくりにチャレンジする会社からみると、デザイナーを探すのは難しくないことです。ただ、デザイナー次第で開発の難易度が大きく変わります。

デザイナーがこれだ!と信じるスタイリングデザインを描いていただくことはとても大切です。ただ、デザインありきで進み、それを実現する設計を行う、という順番では新規部品が増え開発費や開発期間が膨大になります。工業製品を量産するためのインダストリアルデザインですので、使われ方を考慮したり設計要件が成り立つようにデザインを行い、時にはデザイン変更や設計変更しつつ、完成度の高いデザインを生み出せる方が必要です。デザイナーとエンジニアの信頼関係も魅力的なクルマづくりには大変重要です。

また、エクステリア、インテリア、GUI、カラー、素材、グラフィックなど、車におけるすべてのデザイン分野に造詣が深い(造形じゃないです)方は非常に少ないです。エクステリアに秀でた方、GUIが得意な方、カラーマテリアルのプロ、などのデザインチームビルディングが必要です。