クルマづくりサポート

クルマづくりサポート#9【夢中】

「野球だけでなくてもいいんですよね、始めるものは。自分が熱中できるもの、夢中になれるものを見つければそれに向かってエネルギーを注げるので、そういうものを早く見つけてほしいと思います。

それが見つかれば、自分の前に立ちはだかる壁にも向かっていくことができると思うんです。それが見つけられないと、壁が出てくるとあきらめてしまうということがあると思うので。

いろんなことにトライして、自分に向くか向かないかよりも自分の好きなものを見つけてほしいなと思います。」

#1から#8まで、自身の失敗談もふまえてクルマづくりの難しさ、分岐点の選択の影響などを書きました。クルマづくりを目指したり現在活動されている方がここまで読んでくださっていたのなら、道の険しさに心が折れそうになっているかもしれません。

冒頭の言葉はイチローさんの引退会見での「─子供達にメッセージをお願いします。」との記者質問の回答です。「メッセージかー、苦手だな」と言いながら、非常にシンプルなこのメッセージが、”子供達”ではない私に一番刺さりました。

夢中。

シンプルな言葉ですが、実行するのが思いのほか難しいですよね。やらない理由や言い訳は周りに山ほどあります。私は少年野球に関わらせてもらっていますが、子供達の好きの力や夢中になるエネルギーの大きさに日々圧倒されます。

夢中になれるそのエネルギー、判断力や経験というアドバンテージを超える最大最強の武器だと思います。そして、それは子供達だけの特権ではありません。
野球少年たちに負けないように、苦しみながら楽しみながら夢中でクルマづくりを実行し続けたいと思います。