ナンバーナインワークスを起業し、おかげさまで4年目となります。
国内のコロナウィルス感染の収束はまだまだ見えませんが、コロナ禍においても皆様とのご縁やご依頼いただくお仕事に恵まれ、様々なものづくりに携わる刺激的な毎日を過ごしております。
皆様より多大なるご支援とご指導を賜りましたこと御礼申し上げます。
少し近況報告をさせて下さい。
実は、昨年の夏頃から”エンジニア育成”についていろいろと考えております。
私を知ってくださる方はよくご存知だと思いますが、”仲間とおもろいクルマを作り続けたい”というのが自分の根っこにずっとある想いです。大手自動車メーカーを飛び出してベンチャーの世界に飛び込み0からのクルマづくりを経験した時も、独立した現在も想いは変わっていません。
ナンバーナインワークスではまだ十分な開発費が確保できませんが、できる範囲で少しずつクルマづくりを実行しています。
「そんなお前がエンジニア育成?」と笑われるかもしれません。
ナンバーナインワークスとしてさまざまな企業様のアドバイザーやものづくりサポート、そして自動車メーカーのエンジニアの方々とのワイガヤ活動をさせていただき、いろいろなエンジニアさんと何気ない会話をする中で少しずつエンジニア育成を意識するようになりました。
きっかけは、自動車メーカーのエンジニアさんが”エンジニアとして成長しにくくなっている”という現実を肌で感じたことからです。
私が10年前に大手からベンチャーに飛び込んだ時、自身のエンジニアとしての能力や経験値が根本的に足りていないことにショックを受けました。そして、ベンチャーの現場で日々クルマに触れて開発することを経験し、エンジニアが現場でクルマに触れることの大切さを学びました。
そんな経験をした自分が自動車メーカーのエンジニアさんと接する度に、大手の方々がクルマに触れない開発に慣れてしまっていると感じます。
現場でクルマに触れず実車を体感し評価する機会が無いために、クルマ全体を意識せずに設計基準や社内ルールに沿って淡々と設計してしまう。会社の仕事を覚え順調に設計は進むけど、エンジニアとしての経験値は仕事を頑張る割には増えていない。大変失礼ながらそう感じています。
でもそれはエンジニアの皆さんが悪いわけではありません。効率化を最優先した大手企業の開発環境が原因ではないかと私は思っています。
実車に触れ自分で考え試し積極的にチャレンジ&失敗できる環境を作り、大手自動車メーカーのエンジニアも自分たちもクルマを深く知り、エンジニアとして成長し続けるような、そんな現場を作りたいと考え始めています。