保安基準適合#3【運輸局相談前に押さえておきたい3つのポイント②】

プロジェクトを止めないために、初期段階で考えておくべきこと

前回は、運輸局に相談する前に「自社プロジェクトがどの認可・申請区分に該当するか」を明確にしておくことの重要性についてお伝えしました。申請の方向性が不明確なまま相談してしまうと、担当官に不安を与えたり、管轄する団体が異なり門前払いの確率も高くなってしまいます。

では、その次に準備すべきこととは?
第二のポイントは、該当する申請区分に関係する法規や保安基準の把握です。


関連法規・保安基準を事前に把握しておく

「こういうことをやりたいが、どの法律を見たらいいですか?」

 このような相談を運輸局にすると、窓口担当官は1から10まで丁寧に説明する時間は無いため「(その計画の実現は)非常に難しいですよ」と言われて話が終わってしまいます。

事前に以下のような点を把握しておくことで、相談の質が格段に高まります:

 ・届出するカテゴリーに該当する保安基準や規定の特定
 ・使用するベース車の届出区分の理解
 ・自社プロジェクトに関係する保安基準全体の理解 
など 

たとえば、

 「保安基準第〇条第○項の条文について、このように解釈しておりますが妥当でしょうか?」

 「当該車両は△△の基準を満たせば基準適合と理解していますが、運輸局様のご見解を伺えませんか」

 といった形で具体的かつ法規に即した確認や質問ができれば、運輸局としても前向きかつ的確にご対応いただきやすくなります。

このポイントで大事なことは、運輸局への“相談”ではなく“解釈の確認”という姿勢で臨むことだと認識しています。